寺井町の内科・消化器内科・内視鏡内科・肝臓内科クリニック

05.便秘のタイプ

 便秘の原因はさまざまです。”大腸がん”などの危険な病気が隠れていたり、飲んでいるお薬の影響であったり、ホルモンの病気が原因であったりもします。

 

 そういった原因を除外すると、便秘の原因は大きく3つのタイプに分かれます。

 

腸の押し出す力が弱いタイプ:弛緩性便秘
 大腸は便を入れて肛門まで押し出す風船のような臓器です。新しい風船を膨らませ、出口を開くと風船がすごい勢いでしぼみ、中の空気がしゅっとでます。長く膨らませておくと風船が伸び切ってしまします。

 

 そうなると膨らませてもやんわりとしか縮まなくなりますね。これが伸びきった風船の様子を模して弛緩性の便秘とされます。便秘を長年続けると腸が伸びきってしまって縮む力が弱くなるためにさらに便秘が悪くなります。

 

 また腸自体にも筋肉があり便を押し出すように動きます(ぜん動といいます)が、加齢や筋力低下によって腸の動きが悪くなった場合もこのタイプの便秘になります。

 

 便が長く腸の中にとどまるため異常発酵し毒素や悪玉菌が増えますので腸内環境が悪くなります。

 

 

がまんしてしまうタイプ:直腸&肛門型便秘

 便が出口である肛門や直腸まで到達しているのに排泄できないタイプの便秘です。便意はあるものの仕事中であったり、他人との旅行中で恥ずかしいなどトイレをがまんしてしまうことがあります。

 

 通常は便が出口までくると脳に刺激が伝わりトイレに行きたくなります。これを何度もがまんしてしまうことでせっかく刺激を送ってもトイレに行かないなら…と刺激を送らなくなってしまいます。

 

 結果便は出口に近くまで来ているのに便意がなく便秘になるわけですね。

 

 

ストレスタイプ:痙攣性便秘
 尿や便の排泄にはある程度リラックスした状態でないとうまく出ないものです。自律神経には興奮や集中した状態を司る交感神経、リラックス状態を司る副交感神経がありバランスをとっています。

 

 このバランスが崩れると便秘や下痢を繰り返します。多いのは平日仕事で緊張すると便秘なのに、土日はわりと良い便がでるといったケースです。

 

 長年消化器領域で診療していると、便秘の原因が上記の一つだけということは少なく、いくつもの原因が複雑にからまっていることも多く経験します。それぞれに対する対策を並行して進めます。

 

 次からはタイプ別の対処法に関してまとめていきます。

便秘は大きく3タイプ それぞれに合わせた対処法を

 

 

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