寺井町の内科・消化器内科・内視鏡内科・肝臓内科クリニック

論文に載せていただきました

 私は2010年から7年間福井県立病院に在籍しました。北陸の中でも(勤務形態が)ハードな病院です。心身共に疲労が溜まりやすい病院でしたが、県内の医療機関の中でもいわゆる最後の砦となる病院でしたのでやりがいも大きい病院でした。

 

 

 そこで多くの患者さんや多くの疾患、先進治療、覚悟など様々なものを学びました。当時の上司であった青柳先生、波佐谷先生が全国での学会発表や論文発表も重んじ熱い(暑い?)指導があったおかげで多くの学会で発表することができました(笑)。今も頭があがりません。

 

 

 福井を離れて3年経ちますが、今回『胃と腸』という雑誌の論文に名前を入れていただきました。『胃と腸』は消化器関連の雑誌では歴史のある雑誌であり非常にありがたいことなのです。

 

 

 医学の論文の多くは著者の先頭の方が筆頭著者といって、論文の作成のほとんどをこの方がおこないます。私などは論文に使用されたデータの一部を整理していたなどの簡単なお手伝いをさせていただいただけです。

 

 

 

 題名にもありますが、『胃炎』というのは一般的な病名ではありますがぴんとはきませんよね。通常はピロリ菌が胃に感染しこの菌の影響で胃の壁が薄くなります。この状態を胃炎と呼んでいます。

 

 

 この薄くなりかけであったり、ピロリ菌が長く居着いて薄くなってしまった胃には胃がんが発生しやすいのですが、その話はまたの機会にします。

 

 

 題名にあるA型胃炎というのはピロリ菌が関連しない、いわゆる一般的でない胃炎です。今までは稀な疾患として認識されていました。昨今ではピロリ菌の除菌が広まったこともあり、A型胃炎が実は100人に1人程度は存在するといったデータもあります。海外ではA型胃炎の方は部位にかかわらず、発がんのリスクが高くなるといった報告があります。A型胃炎の頻度がはっきりしてくれば、この胃炎に関しても注意が必要になります。

 

 

 胃がんはピロリ菌の撲滅とともに今後20年から30年で劇的に減少する疾患です。その後に問題となるであろうA型胃炎の特徴に関しての論文でした。

 

 

 ピロリ菌が撲滅されるまで、今後20年から30年は胃がんへの注意が必要です。ピロリ菌感染している方、除菌後の方も1年毎の内視鏡検査を考えることが大事ですね。

 

 

 海崎先生 お心づかい誠にありがとうございました。

 

 

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